台風で浮かれていたあの頃に戻りたい

台風で喜ぶのは家の中にいる小学生だけよ。まったく。

台風すごかったですね。首都圏はもう通り過ぎたみたいですが、これから東北に向かってるとか、まいったね。

さて、昨日の話。一日バイトでした。朝の10時から、夜の9時30分まで。そして帰宅は午後11時頃になるかなぁ、なんて、バイトしてる最中は思ってたんです。台風で客足が遠のいて、バイトの僕としては仕事が楽になるのはいいけどあんまり楽だと退屈だなぁ、なんて余裕ぶっこきやがってたんですよ。

で、バイトが終わり、地下鉄で帰ろうかというところ、駅構内に不吉なアナウンスが。

「東西線は東陽町～西船橋の運行をとり止めてマース」

予想はしてたけど、まさかホントに止まるとは・・・東西線はホントに弱いな。風速20m/sばっかりで止まるなんて。ビリーでもやって鍛えろよ。なぁ、お前小学生の頃とか、同級生の財布にされてただろ？でもあんまり強くでれないから嫌ともいえずにずるずるとそんな友達ごっこみたいな関係を続けて今に至るのか？そんな弱くて意志薄弱なあなた！この壺を買えば人生が変わりますっ！この壺は由緒正しい中国四千年の歴史がうんだ奇跡の産物なのです！かのマリー・アントワネットも持っていたといういわくつきの代物！しかも今回販売するのはNASAが開発した新素材をふんだんに盛り込んだ特別仕様！今なら、税込み価格２９８０万円！えぇっ？！３０００万円でおつりもつくんですか！？これは買わないと損ですね！なにをかくそう、私も愛用してるんですy（ｒｙ

みたいな現実逃避が走馬燈のように流れます。何を隠そう僕が住んでるところの駅は東西線しか通ってないので乗り換えができません。しょうがないから、別路線の最寄り駅を目指すことに。歩いて帰ろう。駅員さんによると、有楽町線で新木場まで行って京葉線にのってください、とのこと。しゃーない。行くしかないんです。ちなみにその別路線の最寄り駅から自宅までは歩くと４５分かかるそうです。（携帯情報）台風の中傘だけの装備でその距離を歩こうと思った俺、アホか。

とうことで、新木場に着きました。

「京葉線は全線運転を見合わせてます。うぇｗｗｗｗｗサーセンｗｗｗｗ」

まぁ、待て、冷静になれ俺。俺にアドバイスをくれた時点では京葉線は動いてたんだよ・・・そうに決まってる。今頃俺にアドバイスしてくれた人は罪悪感に押しつぶされて精神崩壊すればいいのにしているに違いない。駅員さんに文句言っても電車が動くわけじゃないし・・・とりあえず床にうんこ座り。今から飯田橋に帰っても東西線は動かないだろうし、結局行き詰まることは同じ。タクシーの深夜料金は払えない・・・ここで様子を見るのが、ベストか・・・と、考える。このとき時刻は午後１０時前後。と、３０分くらい考えてると突然のアナウンス

「風が弱まったため、京葉線、東京行きのみ運転を再開しますー」

違うんだよ！そっちじゃない！千葉行ってくれよ千葉！みたいなことがあり、もしかしたら、動くかもしれないという淡い期待を抱かざるをえないイベントもあり、ちょっと様子を見ることに。ここで、携帯の充電があと一本しかないことに気づく。うわー、暇つぶしに友達にメールすることもままならねぇ。とうわけで新木場の窓際のイスに座る。オイオイ、そんな風が強いからって窓よ、俺の背中を押すんじゃねえよ。帰れねぇだろうが！

～２時間経過～

もしも無事に家にたどり着けたら、俺、学校行くよ・・・・バカにされるのもいいかもな・・・あと、故郷のうなぎパイを腹一杯食べるんだ・・・などと、勝手に死亡フラグをたてているとここでアナウンス

「千葉方面行き、２駅だけ電車進みます」

こりゃ乗らない手はないZE！ということで電車に乗り込む。ちなみに新木場の２駅先は舞浜。最悪ここからでもバスが俺の家の隣の駅まで出てるので、もしかしたら、振り替え輸送とかしてるかも・・・いや、時間的にムリか？いや、いける！いけるはず！諦めたらそこで試合終了です！！

バスやってませんでした。時間的にムリでした。

舞浜といえばすぐ近くに東京ディズニーランドがある駅でして、ファンシーな建物とかが周囲にありました。でも、この台風の中、不気味以外のなにものでもありませんでした。ここで歩いて帰ろうと思っていた自分の考えが、いかにアホか気づく。ムリだ。ちょっと・・・ムリだ。呆然と途方に暮れていましたが、このまま改札口に突っ立っててもしょうがないので、とりあえず電車に戻る。乗客の方々は僕と同じ状況のようで、電車の中でたむろしてました。僕の方は最初は長い座席の一番端に行儀よく座っていたのですが、斜め前に長座席の半分を贅沢に使用して、横たわってる御仁を見ていると非常にうらやましくなりました。最初に言いましたが、この日、一日バイトでしてとても疲れてるんです。見ると、他の方もちらほら似たような座席の使い方をしてるみたい・・・僕は一端席を立って、ベストな位置を探します。そして見つけた。そのなも優先座席。いえーい、優先座席を俺一人の優先座席にしてやんぜ！というわけでその優先座席にカバンをまくら代わりに横になる。

～５時間経過～

朝６時。結局座席でねちまったぜ・・・正直、夜何回も起きました。遠くにカップルが見えました。ディズニーランド帰りかな、と思いました。帰りにこんな目にあってざまぁみろと思いました。自分がとても矮小に思えたので寝たりしました。あと、途中夢を見ました。電車が動く夢。やった！これで帰れるぞ！と身体を起こすとやっぱり舞浜で動いてませんでした。泣きそうになりました。カップルをみました。泣きそうになりました。身体はとてもだるい・・・しかし！そんな生活ともこれでおさらばだぜ！実は昨日の夜、すでに、バスの時刻を確認しておいたのさ！僕の自宅の最寄り駅の隣駅までのバスは６時３０分頃発。ちょうどいいくらいのタイミングで起きたみたい。よし。もう一度、５時間ほどぶりに改札に向かい、改札を出る。そしてバス停に近寄る。すると、昨日の夜は暗くて見えなかったけど、バス停に張り紙があることに気づく。なになに？

「台風９号の影響でバスは重大な遅れが生じるか、最悪の場合運転を中止します。」

・・・・・東京って怖い・・・・

万策尽きたか・・・と、呆然と突っ立っていると、なんとそこに一台のバスが！ホントは違うバスに乗ろうと思ってたんだけど、終点で目的の隣駅に行ける！迷わず乗る。すると同じような人が次々と乗り込んでくる。みんな行き先同じｗ台風って大変だなぁ。

そして、目的のバス停で降りる。さて、ここからは楽勝だぜ。目をつぶってたって歩いて帰れるぜ！この嵐の中でさえな！







迷ったorz





天気は最悪。気分も最悪。空模様は荒れ空だが、俺の顔は真っ青。途中、風に傘をぶっ壊される人を何人も目撃する。俺の方も傘を風に持って行かれないよいうに必死で守る。この傘、バイト先から借りたんです。

コンビニに入って店員に道を聞く

「すいません、～駅はこっちですか？」

「いいえこの道をまっすぐ行って右に曲がってください」

台風の影響とはいえ地元で道に迷う俺って・・・しかも道ちげぇ・・・世界で一番、自分が信じられない。

店員の言葉に従い、不安になりながら道を歩いていくとようやく知った道に出た。小学生の頃、友達と川に遊びに行って道に迷い、不安になりながら闇雲に歩き続け、偶然知った道に出たとき涙が止まらなかったときの気持ちを思いだした。あの頃は泣いたなぁ・・・（しみじみ）

そんな苦労の甲斐あってか、８時前には自宅につけました。よかったね。台風は怖いですね。最初の駅員さんに幸あれ。